【病床使用２割】拠点病院人手足りず能登地震で道路寸断珠洲・輪島

国内

2024.01.16

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【病床使用２割】拠点病院人手足りず能登地震で道路寸断珠洲・輪島

【病床使用２割】拠点病院人手足りず能登地震で道路寸断珠洲・輪島

能登半島地震により、災害拠点病院の機能維持が重要な課題となっている。石川県珠洲市と輪島市の病院では、道路寸断によるスタッフの出勤困難が医療態勢の縮小を招いており、病床使用率は一時20％台に低下した。専門家は災害時の医療態勢に備え、地域病院や自治体との連携強化を訴えている。

地震後、看護職員の約半数しか稼働できず、緊急患者の受け入れが困難となった。DMATの支援を受けても人手不足は続き、一部患者を他医療機関に転院させた。能登半島には4つの災害拠点病院があるが、他の病院も同様の課題を抱えている。

国立病院機構本部の小井土雄一DMAT事務局長は、地理的条件と医療従事者の少なさが影響していると指摘。災害拠点病院は災害時の医療態勢計画を立てているが、実効性に差がある。

政府は災害拠点病院への応援職員増員や職員被災を想定した防災計画の見直しを進めている。南海トラフ地震や首都直下地震への備えも重要であり、半島振興法が定める地域では広域連携の強化が必要だ。小井土氏は、地域全体の事業継続計画（BCP）構築の重要性を強調している。災害時の医療態勢の維持と地域連携が、今後の災害対策において不可欠である。