【ダイキン】アフリカで空調生産グローバルサウスを開拓

国内

2024.01.21

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【ダイキン】アフリカで空調生産
グローバルサウスを開拓

【ダイキン】アフリカで空調生産
グローバルサウスを開拓

ダイキン工業は、人口増と高い経済成長が見込まれるアフリカ市場で、住宅用空調の生産網を構築している。これまでのアフリカ展開は製品輸入に依存していたが、ナイジェリアでの組み立てライン設置を皮切りに、アルジェリアでの生産準備も進めている。この動きは、新興国や途上国を含む「グローバルサウス」の成長を見越した日本企業の戦略の一環である。

国連の推定によると、2024年のアフリカの経済成長率は3.5%と、世界全体を上回る見通しである。アフリカの住宅用空調の普及率は約3%と低く、市場の成長余地は大きい。実際に、日本冷凍空調工業会によると、アフリカの空調市場は2022年に360万台に達し、3年間で1割以上拡大している。

ナイジェリアでは代理店の拠点に組み立てラインを設け、インドからの部品を用いて効率的に生産を開始している。将来的には数万台の生産を見込んでおり、アルジェリアでも生産拠点の確保に向けた準備が進行中で、アフリカの北部と中部への製品供給が可能になる。

現地での生産により、アフリカ市場向けの空調価格を6万～7万円台に抑えることが可能である。これは、中国勢の3万～4万円台と比較して高いが、ダイキンの省エネ性の高い製品は性能差により購入選択肢として魅力的である。ダイキン工業のこの戦略は、成長著しいアフリカ市場への深い進出を意味し、日本企業の国際展開の新たなモデルとなりつつある。