【税金を能登地震へ】不平等な「特例」公平さ欠く支援給付金倍増

国内

2024.02.22

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【税金を能登地震へ】不平等な「特例」公平さ欠く支援給付金倍増

【税金を能登地震へ】不平等な「特例」公平さ欠く支援給付金倍増

能登半島地震により大きな被害を受けた石川県奥能登地域の住宅再建支援を巡り、政府は実質的に支援金を上乗せする方針を示している。この新制度は、特に高齢世帯を対象に、既存の支援金上限300万円に加え、さらに最大300万円を給付するもので、支援総額が最大600万円になる可能性がある。しかし、この政府の対応は、公平性の観点から検討が必要であるとの声が上がっている。総務省はこの支援金の引き上げを全国知事会に打診したが、知事会は根拠の不足を理由に否定的な立場を示した。代わりに政府は、返済不要な給付金制度を特例として設けることにより、実質的に支援金を上乗せする方策を採用した。

奥能登地域では高齢者の比率が高く、この特例の背景には、長期の返済負担能力の低さがある。しかし、このような被災地は奥能登地域に限らず、政府の説明が不十分であるとの指摘があり、なぜ能登半島地震の被災者に限り、多額の税金を投入するのか疑問の声が上がっている。さらに、被災時期や居住形態による支援の差異は公平性を損ねる可能性があり、持家と賃貸での支援金額の差にも課題がある。

住宅再建への公的支援は、住宅が公共性を持ち復興に不可欠であるとの考えに基づいているが、自助・共助・公助のバランスを常に考慮する必要がある。政府の特例措置は、将来の災害時の前例として踏襲される恐れがあり、丁寧な議論が求められている。公的支援の適切なバランスと、税金を使う根源的な問題についての議論は、行政の公正さと信頼回復のために不可欠である。